光 | to the sky

今まで、ほんとに自分の目がとても狭い世界だけを見ていたことに気がついた。狭い世界だけを見て、それが自分にとって”ONLY”でもあり”BEST”でもあると結構長いこと信じてきたのだけれど、今日、私の目の前に色んな形で登場してくれた方たちは、私のこりかたまり気味だった価値観に新しい風を吹き込んでくれたような気がする。


昼間、友達の仕事の面接の付き添いで(ただ単にすごく興味があった)、ボストン郊外の公立の短大に行った。そこで、マサチューセッツ州や政府をはじめとする機関がいかに教育の分野にメディアを導入することに力を入れているかを目の当たりにする。古い建物なのだけれど、機材や先生方のやる気が半端じゃない。もちろん、学問的な観点からすると、機材やテクノロジーの充実=教育の充実 にはならないから、(機材や設備を)誇りに思ってしまうことは危険でもある。のだけれど、アメリカがいかに近未来この分野に着目しているかと言うのはよくわかった気がする。あとは、それをどう使うかと言うのがEducational Media Specialistとしての役割なのだろうな。


そして、夜は、ハーバード大学の公衆衛生大学院で行われた日本人向けの勉強会に参加させてもらった。医療の分野で教育工学が貢献できる可能性を話したら、その分野の方々が「おもしろいですね!」と興味を持ってくれてうれしくなる。臨床医や、日本の医療界で働いてらっしゃった現場の方から「そういうことはとても必要だと思う!」と言ってもらって、久々に心がドキドキする。


話をしていて思ったのは、アメリカには、お医者さんと看護婦さん以外の病院内の職種や役割が本当に事細かにあるということだ。それぞれのプロがいるということ。採血のみ担当する人、患者の運搬を担当する人、手術の傷口の処理をする人、その道のプロがいる。そして、教育や、予防に関して患者に情報発信する人というのもいる(これが私の目指すEducational Media Specialist であったり、Health Communication Specialistであったりする)。


そういう明確な役割分担と、合理化されたアメリカの病院のシステムというのが、今後日本で参考にすべきものなのかどうなのかというのを実際のお医者さんや政策の担当者の方の意見を聞けて、勉強になった。弊害もあるのかもしれないけれど、自分の感想としては、役割分担が明確化されて、その道のプロがプロの仕事をするということは、いいことなんじゃないかと思っている。


そんな中で私は、やっぱり公衆衛生が大好きなんだと思った。エイズに興味があって入ったこの世界だけれど、この分野のことなら、夜通し話してても飽きないってくらい、全部の話題が面白く感じる。


卒業後ぽけーっとしてた私に、神様は、最近、これでもか、これでもかというくらい「へぇーすごいなあ」という人たちを会わせてくれる。そして、そういう人たちとの出会いが、私の一週間前まで”ピュア”じゃなくなってしまっていた心にまた明かりをともしてくれました。


もう、やるっきゃないでしょ。

新しい風と光を受け入れている自分に気がついた夜。